最近、頻繁に目にする「ママ振袖」の文字。
ご成人式のご案内をしているお店は、今やどのお店も「ママ振袖」の相談会等を行っていると思います。
そこで今回のブログでは「ママ振袖」についての記事を作成いたしました。
目 次
1.ママ振袖ってそもそも何?
2.ママ振袖が流行している理由
3.ママ振袖を着るメリットとデメリット
4.ママ振袖を着るために確認しておきたいポイント
4-1.振袖の状態
4-2.必要な物が揃っているか
4-3.サイズが合うか
4-4.本人が気に入るか
5.ママ振袖で写真撮影をされたお客様のご紹介
6.『ママ振袖相談会』のご案内
ママ振袖とは、新成人の“お母様が成人式で着た”振袖が大事に保管してあり、
その振袖のことを「ママ振袖」と言います。
つまり「ママが成人式で着た振袖」のことですね♪
毎年、成人式翌日のテレビでは、各地の成人式の様子が報道されています。
華やかな振袖を着ている新成人のインタビューや、派手な衣装に身を包んでいる様子がTVに映されたり、
振袖スタイルの流行調査なども気になる特集ですね♪
その中で、お母様が成人式のときに着ていた振袖を、
自分の成人式の記念日に着たという方がインタビューされていたりもします。
新成人の「ママが成人式の時に着ていた思い出の振袖を自分も着たい」というお声が多いようです。
また、お母様としては「きれいにして娘に譲りたい」という思いもあるのではないでしょうか。
お母様の振袖には、お祖母様から続く想いがあります。
お母様の振袖は、3世代に渡って喜びを受け継ぐことができる、
素晴らしい思い出と”想い”が込められているのです。
ご家族の思い出を身にまとって、人生の新たな門出を迎えられるって素敵なことですよね♪
「家にある振袖を着たい!」と思っても、普段あまり着物になじみがない場合、
意外と大変なことも出てきたり、メリットやデメリットもあります。
《メリット》
最大のメリットは「自分のものであること」です。
着ようと思えば成人式以外でも着られます。
例えばお嬢様が学生の場合、卒業式の袴用の着物として利用される方もいらっしゃいます。
そして、成人式後もずうっと家にあります。
思い出の物が家にあるって素敵ですよね。
また、成人式に振袖一式をレンタルするよりも、費用を抑えられる可能性があります。
※振袖の状態や足りない物の有無で異なります。レンタル一式よりも費用が高くなる事もあります。
《デメリット》
手間がかかるのが最大のデメリットかもしれません。
振袖の相談でお店に持って行ったり、持って帰って前撮りまで自宅で保管したり、成人式後にお手入れに出したり・・・。それが真写真撮影の時、成人式当日と、計3回は持ち運びが必要になります。
振袖以外にも襦袢や帯、草履、着付小物など結構な荷物になります。
車で移動できれば持ち運びも楽なのですが、電車移動になると結構大変かもしれません。
また捉え方によって《メリット》《デメリット》のどちらにも捕らえることの出来ることとして、
「デザイン」の問題があります。
趣味・感覚の問題でもありますが、ママ振袖を着て成人式に出席する場合、振袖のデザインが周囲の友人と雰囲気が違うことがあります。
「着物は流行がない」と言われますが、振袖は若い人が着るためか、流行が少なからずあります。
例えば古典柄の振袖でも、お母様世代の古典柄の振袖と、今の古典柄の振袖では、色の発色が違ったりします。
「他の人と違うものを着ている」というメリットと捉える事も出来れば、
「周りから少し浮いて見える」とデメリットとして受け止める人もいるかと思います。
これは完全に個人の捉え方なので、どちらが正解というのはないので自分だけの正解をぜひ探してみて下さい。
本気でママ振袖を着ようと思っている方にとっては、この項目が一番大切な内容になります。
「しばらくタンスから出していないので状態が心配です。」
というお声をよく伺います。ご実家で保管されている方に多いご心配ごとです。
ご祖母様が定期的に虫干しをしていれば良いのですが、
「以前は毎年のように虫干しをしていたが、最近はあまりしていないかも・・・」
というお話しをよく伺います。
長期間タンスの引き出しを閉めたままにされていると、
樟脳や防虫剤、除湿剤等の匂いが振袖にうつってしまうこともあります。
また金彩加工は経年の変化により、少しベタ付いていたり、変色していることもありました。
金彩加工と畳み併せている部分がくっ付いてしまい、
振袖を広げる時に金箔がペリペリと剥がれそうになってしまうことも。
お母様が当時着た後に、クリーニングに出したにもかかわらず
数年たってタンスから出してみたらシミができている、ということも少なくありません。
当時見えなかったものが、数年経って浮き出てくるということがあるそうです。
成人式の直前だと、様々な対応が出来なくなってしまいますので、
できるだけ早めにお振袖の状態を確認されることをオススメいたします。
◎匂いが付いてしまっている場合は「生洗い(いきあらい)」で匂いが軽減いたします。
◎金彩加工の補修は専門の職人さんによる補修ができますが、かなり費用がかかります。※要見積
◎「しみ抜き」は必ず専門の職人さんにお願いしましょう。ちなみにしみ抜きは“やってみなければ、どれだけ落ちるかわからない”ことが多いようです。
4―2.必要な物が揃っているかわからない
まずは、ご自宅・ご実家にあるものを探してみましょう!
20年前と今では着付けに必要な物も若干違います。
振袖を着るために必要なものの例
①振袖 ②長襦袢(半衿付き) ③袋帯
④帯締め ⑤帯揚げ ⑥重ね衿(=伊達衿)
⑦髪飾り ⑧草履 ⑨バッグ
⑩肌着・裾除け(ワンピースタイプも可)
⑪足袋 ⑫補正用タオル5枚
(以下は着付小物)
⑬腰紐4~5本 ⑭伊達締め2本(マジックベルトで代用可)
⑮コーリンベルト(ゴム状の紐の先端にクリップが付いている物)
⑯帯板 ⑰後ろ板 ⑱帯枕 ⑲差込衿芯
⑳三重紐(=トリプル紐)
・・・けっこうありますよね。
とみひろ川越店では、
○袋帯 ○帯締め ○帯揚げ ○重ね衿 ○草履・バッグのセット ○着付小物セット
以上の単品レンタルを行っております(2020年3月現在)
お持ちの振袖を、今風にアレンジするためにレンタルする、
あるいは、足りないものだけをレンタルすることも可能です。
※とみひろでお写真撮影をされる方に限ります。
「意外と足りないものが多く、思っていたよりも費用がかかってしまった」
ということにならないように、早めのご確認がオススメです。
4―3.サイズが合うか(一番大切なポイントなので長いです)
まずご確認いただきたいのは、お母様とお嬢様のご身長差です。
よく「きものは多少身長差があっても着られる」と言われてきましたが、
その通りです!これが着物の良いところでもあります。
しかし、それで安心とは言い切れません。
これもよく言われることですが「今の若い子は手足が長い」
これが意外と落とし穴になることがあります。
では1つずつサイズについて確認していきましょう。
[1]裄(背中の首の付け根から手首のくるぶしまでの長さ)
最近お母様のお振袖をお持ちいただくお客様が増えていますが、
お母様と身長差が無い場合でも、裄が合わないことが結構あります。
理由としては以下の2点が考えられます。
①お嬢様のほうが腕が長い。
②お母様が振袖を作った当時の着物の反物の幅が短い可能性がある。
①の場合、サイズを直せば着ることが出来ますが、②の場合は反物巾いっぱいで作っているため、
サイズを小さくすることは出来るのですが、大きくするのは難しいです。
ちなみに、裄の長さを調整するためには「裄直し」が必要になります。
裄直しは袖だけ直す場合、身頃の肩幅も直す場合、両方直す場合と、様々な方法があります。
仕立てのことをそれなりに知らないと出来ないことなのですが、
実際に振袖を見てみないと分らないため、ぜひ早めにご相談下さい。
逆にお嬢様のほうが身長が低い場合。
お母様よりお嬢様のほうが5cmほど身長が低い場合は、けっこうサイズがぴったりなことが多いのですが、
お母様がご成人式当時「大振袖」と言って、袖の裾が地面スレスレの袖丈で仕立をされている場合、
お嬢様が着たときに袖の裾が地面に着いてしまうことがあります。
この場合は「袖丈直し」で対応できます。
袖の柄付けによって、どの程度袖丈を短くできるか?袖を廻せるか?袖の丸みはどうするか?等
袖丈ひとつ直すにしても、より綺麗に仕上げるにはどうすればよいか、
とみひろ振袖いちばん館川越店では、仕立に詳しいスタッフが、
お客様のご要望を伺いながら対応を一緒に考えさせて頂きます。
裄が合うかどうかだけでもだいぶ長くなってしまいました。
次は「身丈」についてです。
[2]身丈(背中心の衿付けから裾までの長さ)
お母様とお嬢様のご身長差が±5cm以内の場合“おはしょり”の調整でそのまま着られることが多いです。
ただしお嬢様のほうが身長が高い場合は、、成人式当日の着崩れが心配なので、
身丈を伸ばしておいたほうがより着崩れにくいです。
※身丈がピッタリだからといって絶対に着崩れないわけではありません。
お嬢様がお母様より5cm以上身長が高いまたは低い場合。
「身丈直し」をオススメします。
着る方の体型にもよるのですが、より綺麗に着ていただくために、
しっかりとお直しをされたほうが良いと思います。
[3]身幅
読んで字のごとく、着物の巾のことです。
着物は身体にグルット巻きつけて着ますが、上前の立褄が右の脇縫いに重なるのが理想。
これは、実際にお嬢様にお着せしてみないとわかりません。
ご成人式当時のお母様と、今のお嬢様の体型が少し違うな、と思ったら早めに確認してみて下さい。
ちなみに、着せ方によっては、本当はサイズが合っているのにサイズが合っていないように見えたり、
逆にサイズが合っていないのにサイズが合っているようにみせかけたり、とうこともあるので、
これも早めに専門家に相談したほうがよいです。
以上長くなりましたが、サイズについてご心配なことを一気に解決できる方法があります!
それは「洗い張り・仕立て直し」です!
振袖を一度すべて解いて反物の状態にし、水洗いをして、改めてお嬢様の体型に合わせて仕立て直しをいたします。
サイズを直せるだけではなく、水洗いもしますので、生地の風合いが良くなります。
「裄直し」や「身丈直し」よりも費用はかかりますが、
一生に一度のご成人のお祝いで着る物なので、
着ていただくご本人にピッタリのサイズのほうが、
身も心もスッキリとした心持ちになるのではないでしょうか!?
ママ振袖をご検討されている方で、
サイズがちょっと心配かも・・・という方は
仕立についての専門的な知識を持ったスタッフがいる
「とみひろ振袖いちばん館川越店」にご相談下さい!!
4―4.本人が気に入るか
お母様の振袖と帯に、新しい帯締め、帯揚げ、伊達衿、半衿を合わせ、
今風のコーディネートにしていくと、着こなしが華やぎます♦
実際に当店にご来店いただいたお嬢様の中には、
「コーディネートが元々持っているものであれば、ママの着物は着たくないけど、コーディネートが新しくなるなら、ぜひママの振り袖を着たい」とおっしゃる方も多くいらっしゃいます。
帯締め
帯揚げ
半衿
余談ではありますが、今の新しい振袖用の袋帯は様々な「飾り結び」がしやすいように、
20年ほど前と比べて、帯の長さが長くなっている物が多いようです。
コーディネートの中で振袖の次に大事なのが帯なので、帯を変えることで全体の雰囲気が変わります。
ぜひ帯の変更も試してみて下さい♪
ママ振袖をお店に持ち込むときの注意点としては、
“家にある振袖にまつわる物は全てお店に持っていく”ということです。
全てお持ちいただくことで、着るために必要な物が揃っているか、足りないものは何かがわかります。
訪問着等を着る時に着付けの小物を兼用し、着付小物がいろいろな場所に保管されている、ということもあると思いますので、ぜひ早めに確認してみて下さい。
この項目では、「ママ振袖」で撮影をされたお嬢様のご紹介と、
ママ振袖とイマドキ振袖の違いについて書きましたので、
ママ振袖でご検討されている方は、ぜひ参考にされてみてください!
こちらのお嬢様は、お母様のお振袖に、とみひろで小物をレンタルして着ていただきました。
今どきのレンタルの振袖と比べると、少し柄が少なめでスッキリとした印象。
将来、袖を詰めて訪問着にできる柄付けですね♪
こちらのお嬢様は、黒色地の総絞り!!
レンタルのご衣装ではなかなかご用意が無いので、
絞りを着られるのはお母様のお振袖ならではです!
これからも代々、大事に受け継いでいく物があるって、素敵なことですよね☆
お母様の振袖と帯に、部分的にとみひろのレンタル用小物を使用しています。
例えば、お母様の振袖があるけど、着るのに必要なものが全部は揃っていないという場合でも、
足りないものだけレンタルすることができますので、ご相談頂ければと思います。
こちらのお嬢様は、振袖と帯以外は全てイマドキの小物でコーディネートしています。
小物を変えると、振袖が今風になるのが着物の面白いところですね♪
こちらのお嬢様が着ている振袖も総絞り!
写真では分りにくいですが、絞りの生地感と絵柄のマッチングが素晴らしいものでした。
実はちょっとサイズが合わなかったのですが、お写真撮影ではポーズ次第で気にならなくなります!
実際にママ振袖を着られたお嬢様をご紹介いたしましたが、
お写真をご覧頂いていかがでしたでしょうか?
イマドキの振袖とママ振袖の違いを簡単にまとめると・・・
①色
イマドキ振袖→発色の良い、ハッキリとした色味。
ママ振袖→優しい色味で上品な配色の振袖が多い。
②柄付け
イマドキ振袖→振袖全体に柄があるデザインのものが多い。※シンプルデザインの振袖もあります。
ママ振袖→将来、訪問着や附下げにできる柄付けのため、柄がスッキリの物が多い。
③生地
今の振袖とママ振袖に品質的な違いはそれほど無いようです。
イマドキの振袖は「綸子」という生地で、「地紋」という生地自体に柄があるものが多いです。
④サイズ感
[裄]
よく「今の若い子は手足が長い」と言いますが、実際、今のお嬢様方は手足が長い方が多いです。
そのため、お母様と身長が同じであっても、裄が合わないことが多いです。
[袖丈]
ママ振袖は当時、袖丈を地面スレスレの長さで仕立てていたようです。
今はレンタルの振袖をご利用される方が多いこともあり、
様々なお客様が着られるように、袖丈は少し短めです。
上記は、今までとみひろ川越店に振袖をお持込みいただいたお客様の振袖を見させていただいた所感のため、
全てのお客様に当てはまるわけではないことはご了承ください。
最後になりますが、
お母様の振袖は、3世代に渡って喜びを受け継ぐことができる、
素晴らしい思い出と”想い”が込められております。
私どもとみひろ振袖いちばん館では、
「きれいにして娘に譲りたい」
「大切にしてきたお母さんの振袖を着たい」
というご家族のご成人式を、真心込めてお手伝いさせて頂きます。
毎年3月は、ご来店のお客様が年間で一番のピークシーズンのため、
お持ちの振袖を着るご予定のご相談も多くなっております。
ぜひママ振袖のご相談は専門店にお任せ下さい。
ご来店のご予約はご予約フォームよりお申込み下さいませ。
皆様のご相談依頼を心よりお待ちしております!
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